充電時間

ガソリン車と比較してEVは充電時間が長いから実用的じゃない、ガソリン車なら3分で満タンにできる、という意見をよく耳にします。EV購入を検討している方にとって、充電時間は大きな懸念点だと思います。確かにゼロから満タンにするには結構な時間を要しますが、ガソリン車と決定的に違うのは自宅で寝ている時に充電を済ませられるということです。

例えばスマホで考えてみてください。こちらも満充電まで結構時間がかかりますが、ずっと携帯をいじりっぱなしの人じゃない限り、朝家を出て夜帰ってくるまで電池が持ちますし、翌朝には満充電です。つまり「ヘビーユーザー」でもない限り一般人が不便に感じることはありません。

では、車におけるヘビーユーザーとは何でしょう?私もその定義はよく分かりませんが、ほとんどの人が1日30-50kmしか走らないという調査結果があります。もちろんそれ以上走る人もいるでしょうが、ご家庭で200Vの充電環境がある方なら1時間に12km充電できるため(テスラ モデルSの場合)、夜8時に帰宅して、翌朝8時に出かけるケースであれば、毎日144kmまでは走行しても支障がないことになります。

しかしマンション等にお住まいで、帰宅しても充電出来ない方も大勢いると思います。私もこれまで一軒家で自宅充電ができたのですが、マンションに引っ越してからは寝てる間に充電ができなくなりました。普段は週末に買い物に出かけた際にEVスマートさんのアプリで充電器を探してCHAdeMOで充電したりしていますが、買い物中に充電が終わるので不便時感じたことはありません。唯一不便なのは、ほとんどの充電器が30分で切れることです。なので30分経ったら一度車に戻り、他に充電待ちの人がいないことを確認して「おかわり」をしなくてはいけないことです。(※NCSの皆様、昨今バッテリーが大容量化しているので60分や90分充電コースなども設けてください)

EVを検討している方は長距離旅行も懸念点の一つだと思います。帰省や旅行で年に数回、1日あたり数百キロ走ることもあると思います。そんな時は確かに3分で給油できるガソリン車が有利です。でもよくよく考えると300~400km走行して3分休憩して、また300~400km走るって長距離トラックの運転手でもあるまいし、ちょっと危なくないですか?普通はサービスエリアでご飯を食べたりお土産を買ったりして体を休めますよね?私のテスラ モデルS 90Dであればスーパーチャージャーで0%から80%まで充電するのに約40分を要します。なのでちょうどよい休憩時間になりますが、LEAFやアウトランダーPHEV等のCHAdeMOの方は1時間あたり200km前後しか充電ができないため、もう少し長く休憩するか、頻繁に休憩するかのどちらかになると思います。

今後は充電設備も増え、充電器の出力も上がって充電時間が短縮されていくでしょうが、EV先進国(中国、ノルウェー、アメリカ等)と比較してまだまだ日本は遅れています。例えばサンフランシスコでは建物を新築する際に、2018年1月以降に建てられたビルに関して、最低でも駐車スペースの1割に充電設備を設置する必要があり、テナントの要求に応じて充電設備を拡張しなくてはならない条例が可決されました。つまり、アパートの住人が「EV買ったから充電設備を付けてよ」と言ったら断れないということです。日本も早くそんな法律ができることを願っております。

まとめ:
・ 自宅充電ができれば、平均的な走行距離の人は何も心配する必要はない。
・ 長距離移動の際は、テスラであれば休憩中に8割まで回復できる(100%まで充電する必要はなく、しないほうがいいのですが、これについては別の記事で説明します)
・ いずれ充電インフラが発達してくると、マンション住まいの方でも自宅充電と同じようにストレスフリーに充電できる。
・ ガソリン車はだいたい週に一度GSに立ち寄って、給油して、お金を払って、なんだかんだやってるうちに5分~10分無駄にしている。EVはその間に5km~10km先に行っている。

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